【挑戦状】問33 想定解答.

今回は平面図形の問題です。


様々な議論の仕方があるかと思います。この記事では自分が思いついた方法を紹介します。
以下に解答を書きます。

















想定解答.
正方形のすべての頂点を通る円を  \mathrm{O} とする. 円  \mathrm{O} の直径の長さは  \sqrt{2} である. 円  \mathrm{O} の内部または周上にある異なる  2 点の間の距離は  \sqrt{2} 以下であることを示す.
 \mathrm{O} の内部または周上にある異なる  2 \mathrm{A}, \mathrm{B} を取る. 直線  \mathrm{AB} は円  \mathrm{O} の周と異なる  2 点で交わる. これらを  \mathrm{A'}, \mathrm{B'} とおくと,  \mathrm{AB} \leqq \mathrm{A'B'} が成り立つ. 線分  \mathrm{A'B'} が円  \mathrm{O} の直径のときは,  \mathrm{A'B'} = \sqrt{2} である. 線分  \mathrm{A'B'} が円  \mathrm{O} の直径でないならば,  \mathrm{A'} を通る直径を  \mathrm{A'C'} とすれば, 三角形  \mathrm{A'B'C'} \angle \mathrm{A'B'C'} = 90^{\circ} の直角三角形となる. 三平方の定理より

 \displaystyle
  \mathrm{A'B'}
  = \sqrt{ \mathrm{A'C'}^{2} - \mathrm{B'C'}^{2} }
  < \mathrm{A'C'}
  = \sqrt{2}

が従う. 以上から  \mathrm{AB} \leqq \mathrm{A'B'} \leqq \sqrt{2} である.
さて, 正方形の内部または周上にある異なる  2 点を取ると, これは円  \mathrm{O} の内部または周上にある. よって先程示したことにより, この  2 点間の距離は  \sqrt{2} 以下である. 今,  2 点が対角線の両端となるように取れば,  2 点間の距離は  \sqrt{2} になる. すなわち,  2 点間の距離の最大値は  \sqrt{2} である. □