【挑戦状】問18 想定解答.

今回は算数っぽい問題にしてみました。


うまくやれば算数の範囲で解けそうですね。
以下に解答を書きます。




















想定解答.
時針は一秒に  \dfrac{1}{120} 度, 分針は一秒に  \dfrac{1}{10} 度, 秒針は一秒に  6 度回転する. よって0時0分0秒から  x 秒経った時点で, 三つの針の間のなす角の大きさがそれぞれ整数となるためには


  \begin{alignat}{2}
    6 x - \dfrac{x}{10} &= \ell, && \quad (1) \\
    6 x - \dfrac{x}{120} &= m, && \quad (2) \\
    \dfrac{x}{10} - \dfrac{x}{120} &= n && \quad (3)
  \end{alignat}

を満たす整数  \ell, m, n が存在することが必要かつ十分である. (2) を整理すると


  \dfrac{719}{120} x = m
  \iff
  x = \dfrac{120}{719} m

となるので, これを (3) に代入すると


 \dfrac{12}{719} m - \dfrac{m}{719} = n
 \iff
 11 m = 719 n

が得られる.  11 719 は互いに素なので,  m 719 の倍数となる. よって  m = 719 k ( k は整数) とおくと  x = 120 k である. すなわち  x は整数で,  120 の倍数である. 逆にこのとき (1), (2), (3) の左辺の値はすべて整数なので, 条件を満たす. すなわち, 0時0分0秒から 2 分ごとに条件を満たす. したがって一日で条件を満たす回数は


  \dfrac{60}{2} \times 24 = 720 \text{(回)}

である. □